世間を賑わしているJCサービス、グリーンインフラレンディングの使途不明金の問題。
JCサービスがグリーンインフラレンディングを通して投資家から募集した資金が、当初投資家に案内していた募集要項とまったく違う用途で使用されていたことで、証券取引等監視委員会(SECS)がグリーンインフラレンディングにプラットフォームを提供しているマネオ(maneo)に対して監査に入っています。
現在、マネオマーケット(maneo)の判断でグリーンインフラレンディングでの新規、追加募集は停止しています。
今回は、クラウドファンディングを利用する上での注意すべき点について解説したいと思います。
※maneo(マネオ)に行政処分が行われました。
元本貸し倒れのリスクについて
どこの会社のどのファンドを利用したとしても投資である以上、元本貸し倒れのリスクはあります。
絶対に安全な投資などないのです。
特にクラウドファンディングの場合は、開発資金が一体どんな名目の支払いに充当されているについて、投資家は知る由がありません。
募集画面に記載されている内容を信じるしかありませんが、今回のようにグリーンインフラレンディングやJCサービスが勝手な判断で当初の案内とはまったく違うところに資金を流用しているケースなど、裏切り行為に近いことをされると投資家としてはリスクヘッジをとることができないのが現状です。
マネオ(maneo)が募集しているファンドでの募集に対して投資しているのであれば、国内最大手ということもあり、ある程度の保全はきいたかもしれません。
グリーンインフラレンディングの投資家利回りは12%以上という高利回り!!
何かあると疑ったほうがよかったのかもしれません。。
リファイナンスされた案件がどれだけあるか
リファイナンスをするということは当初の約定日までに予定されていた資金の決済が間に合わなかったということです。
投資家と約束した約定日には必ず償還しなくてはなりません。
この約定日に資金が用意できなかった場合、苦肉の策として別ファンドで償還に必要な資金を募集します。
これをリファイナンスといいますが、詰まるところ、リファイナンスを行うということは、事業そのものが当初のスケジュール通りに進んでいないということになりますので、注意が必要!
グリーンインフラレンディングはリファイナンスの募集が非常に多かったです。
貸付先のJCサービスの資金繰り状況、開発状況についてもっと目を光らせるべきだったかもしれません。
再生可能エネルギーの怖さ
不動産担保融資と違って再生可能エネルギーへの投資はリスクが非常に高いです。※リスクが高いからこそ利回りが高いのですが。。。
太陽光、バイオマス、風力、etc………。
不動産担保融資は不動産という確固たる担保保全がとれているので、万が一があったとしても担保に取っている不動産を現金化し、投資家への償還が行われます。
つまり、開発スケジュールが大幅に遅れ、貸付先がデフォルトを起こしたとしても投資金元本が戻ってくる可能性が非常に高いのです。クラウドファンディングを行う上で最も安全な投資といえます。
しかし、再生可能エネルギーへの投資は違います。
例えば太陽光などで担保に取っている土地などは、地方の山奥だったりするため担保価値はほとんどありません。
太陽光案件の保全は経産省が認定する設備IDや売電収入になりますが、これも発電所が完成しないことには担保価値として十分ではありません。
土地の地上げ、お役所との交渉、林発など超えるべきハードルは多くあります。
上記でリファイナンスについて記載しましたが、リファイナンスを行うということはこれらの手続きが正常に行われていない可能性があるのです。
再生可能エネルギーへ投資を行う場合は、工事がスケジュール通りに行われているかどうかについて、目を光らせておくべきでしょう。
まとめ
クラウドファンディングに限ったことではありませんが、リスクがあるからこそ利回りが高いということを意識して投資しなくてはいけません。
まあ、今回のように案件そのものの問題ではない場合は納得できないですよね。。
案件がへぼった場合は「投資だししょうがない」と思えるかもしれませんが、運用体制が原因で投資家を脅かすとか……。
以上、「マネオ(maneo)、グリーンインフラレンディング、JCサービスの問題から見るクラウドファンディングの問題について」でした。