携帯キャリア大手のソフトバンクが2017年2月13日に働き方改革の一環として、新たな人事制度を発表しました。
毎月末の金曜日を原則15時退社とする「プレミアムフライデー」を2017年2月24日から開始するほか、現在の勤務体制であるフレックスタイム制(コアタイム有)から、コアタイム無のスーパーフレックスタイム制に変更します。
・1万人規模でスーパーフレックスタイム制を導入
現在のフレックスタイム制から、コアタイムを撤廃し、業務状況などに応じて始業時刻・終業時刻を日単位で変更可能となるスーパーフレックスタイム制を導入します。組織・個人として、より効率的な時間帯で働くことができ、成果の最大化を図ります。約1万人の社員が対象となります。・在宅勤務制度を拡充・拡大
現在、育児期や家族の介護が必要な社員を対象として週1回利用可能な在宅勤務制度において、在宅勤務可能な回数を増加し、対象となる社員の範囲を拡大します。また、一般社員へのトライアルを経て、将来的な全社への拡大を目指します。・「Smart & Fun!支援金」を全正社員に給付
業務効率化により創出できた時間を自己成長機会に投資してもらうために、全正社員に毎月1万円の「Smart & Fun!支援金」を給付します※1。・2017年2月24日からプレミアムフライデーを全社で実施
経済産業省およびプレミアムフライデー推進協議会が推進する消費喚起施策である「プレミアムフライデー」の趣旨に賛同し、2月24日から毎月末最終金曜日の午後3時を退社奨励時間とする取り組みを開始します。
今回はソフトバンクが行う人事改革のひとつである「プレミアムフライデー」に焦点を置き、私の独断と偏見を交えて解説していきたいと思います。
この記事の目次
プレミアムフライデーとは
ソフトバンクが実施する人事制度である「プレミアムフライデー」とは、毎月末の金曜日の退社時間を原則15時とするものです。間違ってはいけないのは、毎週金曜日ではなく毎月末という点ですね。
さすがに毎週金曜を15時退社とすることは難しいようですが、それでも一カ月の中で最も忙しいことが想定される月末の金曜日を15時退社という思い切った決断ができるのは、大手企業であるに加えてオーナー企業であるからこそ実現できることなのでしょう。
また、15時退社というところがまた上手いなという印象を持っています。15時は経理系業務のリミット時間になります(銀行が15時まで)からね。
今回の「プレミアムフライデー」の人事体制を実現できるあたり、さすが大手携帯キャリアという印象です。毎月末の金曜日といったら棚卸や経理精算などの業務に追われる人がほとんどである中、この体制を取ることができるのは優秀な人材が多いのはもちろんですが、なによりリカバリーできる社内体制がしっかりしているからでしょう。
人事改革の背景
ソフトバンクが公に公表しているわけではありませんので憶測の域をでませんが、今回の人事改革の目的は個人や組織の生産性向上や業務効率向上とは別に、労働環境のホワイト感を世間にアピールしたい狙いがあるのではと思います。
某広告代理店大手の問題で各企業の労働状況にメスが入っていますので、火の粉が飛ぶ前に先手を打ったのでしょう。
ソフトバンクは顧客対応の悪さやサービスの押し付けであまり評判が良くありませんからね。
まとめ
今回の人事改革がソフトバンク内でどれだけの影響があり、それに応じてどれだけ売上が伸びていくのか、とても楽しみです。
人事制度の改革を実施する企業は多いですが、売上向上に直結する改革を実現できている企業は少ないのが現状です。
ソフトバンクが実施する「プレミアムフライデー」をはじめとする人事改革が成功するかどうか今後の動きに注目したいと思います。
以上、「ソフトバンクが「プレミアムフライデー」を実施!月末金曜は15時退社となるようです。」でした。
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