数あるクレジットカードの中で最高のステータス性を誇り、事実上No.1のクレジットカードであるアメリカンセンチュリオン。
他のカードほど情報が公開されておらず、謎に包まれたクレジットカードです。
そんなアメリカンセンチュリオンの謎を解明していきたいと思います。
この記事の目次
アメリカンエクスプレス社とはいったい?
ダイナースクラブプレミアムと双璧をなすブラックカードであるアメリカンセンチュリオンを発行するアメリカンエクスプレス社(通称アメックス)とはいったいどんな会社なのか。
まずは、アメリカンエクスプレス社の歴史について、簡単に説明しておきます。
通称「アメックス」の名の通り、アメリカンエクスプレスはアメリカ合衆国を本拠地に活動する企業です。行っている事業はクレジットカード事業に限らず、投資信託、保険業、法人向けの銀行業務なども行っている複合企業です。
今でこそ国際ブランドをもつクレジットカード会社として、世界に名が知られていますが、開業当初は運送業者としてその事業を行っていました。
開業当初のメイン事業が運送業っていうのは意外ですよね。金融業がメインである現在の姿から想像がつきません。
クレジットカード事業に参画したのは1958年。アメリカホテル組合のクレジットカード会社を買収したのが始まりでした。
1966年にゴールドカード。1984年にプラチナカードを導入しています。
日本がバブル絶頂の頃は、アメックスゴールドを持っている人はお金持ち!っていうのが通例でした。
アメックスがプラチナカードを発行したのが、1984年なのでゴールドカード=スーパーマンっていう図は納得ですね。なぜブラックカードやプラチナカードがあるのにバブル時はゴールドカードが最高ステータスだったんだろうと疑問に思っていましたが、そもそもプラチナカード以上がなかったんですよね。
そんな主体事業である金融業をメインにイケイケのアメックスでしたが、2007年に経営状況が悪化します。
2007年と聞いてピンと来た人もいるんではないでしょうか。そうリーマンブラザーズ証券の破綻です。
アメリカンエクスプレス社は、世に言うリーマンショックの煽りを受けてしまい、クレジットカードの貸し倒れが、史上最高レベルに到達します。
公的資金の導入もありなんとかその場を凌ぎましたが、事業縮小、人員削減などの事態に追い込まれ一時期は、アメリカンエクスプレス社の倒産も噂されてほどです。
現在では、景気が回復傾向にあることもあり、リーマン・ショック以前の輝きを取り戻しつつあります。
アメリカンセンチュリオンブラックカードとは
ダイナースクラブが発行するブラックカードである「ダイナースクラブプレミアム」、日本が誇るクレジットカード会社であるJCBが発行する「JCB THE CLASS」、ショッピングサイト大手の楽天が発行する「楽天のブラックカード」。
上記に挙げた会社以外にもブラックカードを発行している会社は、数多くありますが、本来ブラックカードとは、アメリカンエクスプレス社が発行するアメリカンセンチュリオンのことを指します。
現在では、ほとんどのクレジットカード会社がブラックカードを発行しているため、ブラックカードを所有することも昔ほど難易度の高いものでなくなってきていますが、本来は、そう簡単にお目にかかることができるカードではないのです。
それこそ、選ばれた人のみが所有することは許されたクレジットカードと言っても過言ではないと思います。
年会費はいくらくらいなのか?
年会費は35万円です。楽天カードの10倍でダイナースクラブプレミアムの3倍になります。
一般サラリーマンでは、到底払っていける金額ではないですね。この35万円という年会費をまったく意に介さない人こそがアメリカンセンチュリオンを保有するにふさわしい人なんでしょう。
※ちなみに同社のプラチナカードの年会費は、13万円です。プラチナカードの年会費だけでもダイナースクラブを上回ります。まあ、上回っているだけでステータス制はプラチナカードでは、ダイナースのブラックカードには及びませんが。
チタン製のブラックカードも存在するって知ってました?
クレジットカードは通常プラスチック製(硬化塩化ビニール素材)ですが、アメックスのブラックカードはチタン製のカードが存在します。
プラスチック製のクレジットカードはすぐ割れてしまいますが、チタン製はその耐久力が並外れているのでそう簡単に割れません。
※後ろのポケットに財布を入れたままで、椅子に座った時にカード割れたことがある人いませんか?私はクレジットカードと銀行のキャッシュカードをパックリいったことが過去二度あります。
チタン製のブラックカードですが、プラスチック製のブラックカードよりもすごいのかというとそんなことはないです。
希望制でブラックカードの所有者であれば、作ってもらえます。
このチタン製のブラックカードですが、問題がひとつだけあって、たまにシステムが受け付けず決済することができません。
カードに問題があるのではなく、カードを読み取ることができずにエラーになってしまうんですね。ATMに通した時も同様です。
ただ、最近はカードをスライドさせて通すものでなく、差し込むタイプのものが普及していますが(スーパーマーケット等の小売店やタクシーはほとんどがこのタイプ)、このICカードを読み取るタイプのものであれば、ICチップを読み取っているだけですので、問題なく反応してくれるのではないかと思います(アメックスのブラックカードで試したわけではないので、なんとなく勘ですが)。
決済できないリスクがあるとなるとどうなんだろうと思います。決済できなければクレジットカードとしての意味を成していないので、なんだかんだでプラスチック製のがいいんじゃないかな?って思っています。
手に入れるにはどうすればいいのか?
アメックスのブラックカードは、完全インビテーション制で申し込むことができません。
なので、まずはアメックスのプラチナカードを取得して実績を積んでいくしかないのですが、そのプラチナカードもインビテーション制です。
アメックスのプラチナカードを保有している人は、そのままひたすら使い続け信用を重ねていくことが最短の道です。
対してアメックスのクレジットカードを持っていない人については、まずゴールドカードの取得を目指しましょう。ゴールドカードは申し込むことができます。また、ゴールドカードの審査基準は昔ほど難易度の高いものではありませんので、正社員として働いている、もしくはそれなりの収入がある人がであれば発行される可能性は高いでしょう。※私の知り合いに年収300万円ほどの人で発行された人がいますので、信用情報が汚れていなければいけるのでは?と。
アメックスのプラチナカードを取得し、実績を積んでいくしかブラックカードを取得する道はありません。
※ただ、アメックスに知り合いがいるなどある程度親しい人であれば、その限りではありません。もしくは法人でアメックスの代理店事業を展開している場合でも発行してくれるケースがあるそうです。
どのくらい実績が必要かについて、諸説ありますが大体年間3000万円くらい使う必要があるみたいですね。※年1億っていう話も聞きますがこれはさすがにないでしょ。
また、年収基準ですが取得するために必要な年収の最低ラインが1000万円という説がありますが、これではさすがに少なすぎます。
年収1000万で取得することができるとなると、日本の最大手企業に務める人であればよっぽど信用情報に問題がある人以外は取得できることになってしまいます。
それではあまりに夢がないと思いませんか?誰でも持つことができないからこそブラックカードなんです。
私の友人でアメックスのブラックカードを保有している人がいますが、彼の年収は5000万円です。
最低年収4000万が現実的なんじゃないかな?と思います。
限度額は無制限なのか?
ブラックカードには限度額はないという噂がありますが、そんなことはありません。それはアメックスのブラックカードも例外ではなく、限度額に制限は設けられています。限度額がないわけがありません。
こちらの記事でも紹介していますがクレジットカードの仕組みを考えると限度額無制限なんてできないのです。
なぜ、限度額無制限がありえないかについては、リンク先の記事で解説していますので、そちらをご参考にしてください。
コンシェルジュのサービスがすごいってほんと?
これはほんとです。アメックスのブラックカードのコンシェルジュサービスはすばらしいです。
365日24時間対応はあたりまえで、無茶な要求にも応じてくれます。
・旅行の計画
・ホテルの予約
・レストランの予約
・舞台やコンサートの予約
上記のような会員の様々な要求に応じてくれるのです。
自分の時間を有効に活用するためにこのコンシェルジュサービスを利用する人が多く、大変重宝されているようです。
特にアメックス発祥の地であるアメリカのビジネスマンは、時間に対しての考え方が日本のそれとはまったく違います。
一流であればあるほど時間には、厳しくホテルの予約や旅行券の予約などはコンシェルジュにお願いし自分ではやることはほとんどありません。
予約作業をしている時間を別のことに使おうと考えるんです。
自身はビジネスに集中し、それ以外のことはコンシェルジュにやってもらう。サービスを受けることができる立場の人であれば、実に理にかなったビジネススタイルだと思います。
「時間はお金で買う」!そのためのコンシェルジュサービスといっても間違いはないんではないかと思います。
ファースクラスに乗れます!スイートルームに泊まれます
アメックスはデルタ航空と提携しています。
デルタ航空を利用すれば、一段階上のクラスへ自動アップグレードしてくれます。
エコノミークラスであればビジネスクラスへ。ビジネスクラスであればファーストクラスへ。
ホテルでも同様で、提携ホテルであればスイートルームへ自動アップグレードされます。
さまざまシチュエーションでVIP待遇なんです。
メンバー・シップ・リワード
アメックスのメンバーシップリワードは、換算レートがアップするなど、様々な特典があります。
同サービスに未登録の場合
・1ポイント=0.3円
・メンバーシップ・リワード3000ポイント=提携先ポイント(蔦屋等)1000ポイント
同サービスに登録済みの場合
・1ポイント=0.3〜1.0円
・メンバーシップ・リワード3000ポイント=提携先ポイント(蔦屋等)1500ポイント
この換算レートのアップ率は嬉しいですね。他にも以下のような特典があります。
・ポイントの有効期限が無制限
・登録者限定の様々なキャンペーンの対象になります。
おまけ。芸能人で持っている人って誰?
アメックスのブラックカードをもっている芸能人は、神田うのさん、中田英寿さん、堀江貴文さんなどが所有しているらしいです。
芸能人は収入が安定しないため、クレジットカードに限らず住宅ローンなどの金融サービスを利用することは難しいと言われていますが、そんな中でクレジットカード会社に信用されるほど、実績と知名度、安定性を保証された人たちはやっぱりすごい人たちですよね。
ちなみにタモリさんも以前27時間でテレビでブラックカードを披露したことがありましたね。券面がはっきりと映ったわけではないので、どこ会社かどうかは謎のままですが、タモリさんも収入が億を超えると言われていますので、ブラックカードを所有していたとしても不思議ではないです。
一般人でいうと、お医者さんなどの安定的な職業についている人が発行されやすいです。
貸し倒れのリスクが減りますからね。
いかがでしたでしょうか。クレジットカードの最高峰であるアメックスのブラックカード「アメリカンセンチュリオン」は、私も憧れるクレジットカードです。
ダイナースのブラックカードである「ダイナースクラブプレミアム」の所有している人には、たまにお会いしますが、アメックスのブラックカードの所有者に合うことは滅多にないです。
いつかはこのカードを取得できるように日々研鑽しなくてはいけないなと思っています。
以上、「アメックスのブラックカード!アメリカンセンチュリオンブラックカードを解明してみた」でした。